オーストラリアNSW大学、アルツハイマー病のカンナビジオール(CBD)治療のin vivo証拠
オーストラリアNSW大学のグループによる研究レポート
アルツハイマー病は、ますます多くの人々に影響を及ぼしている衰弱させる神経変性疾患です。それは、アミロイドβおよびタウの過剰リン酸化の蓄積、及び神経炎症と酸化ストレスを特徴としています。現在のアルツハイマー治療法は疾患の進行を止めたり好転させたりすることは無く、新しい効果的な治療法が必要とされています。
カンナビジオール(CBD)は、神経保護作用、抗炎症作用、および抗酸化作用を発揮する為、アルツハイマーの治療オプションとして研究が進んでいます。ここでは、CBDが反応性神経膠症と神経炎症反応を軽減し、神経伝達を促進する効能を実証しています。
重要なことは、CBDはアルツハイマーマウスへの効果研究において認知障害の発生を逆転させ、防止する事です。これらの研究は、CBDおよびCBD-THCの組み合わせが新しいアルツハイマー療法の有効な候補であることの「原理的証明」となっています。
アルツハイマー現在の治療法
疾患のメカニズムについての理解が深まっているにもかかわらず、現在承認されているアルツハイマー治療では、限られた治療効果しか得られません。承認されている薬物は4つあり、3つはアセチルコリンエステラーゼ阻害薬(リビスタグミン、ドネペジル、ガランタミン)で、1つはN-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体拮抗薬(メマンチン)です。
残念ながら、これらはすべて人体への悪影響と関連しています。アセチルコリンエステラーゼ阻害剤は、悪心、嘔吐、下痢、体重減少を引き起こす可能性があり、メマンチンは幻覚、めまい、疲労を引き起こすことで知られています。さらに、これらの治療法はどれも疾患の進行を予防または好転させるものではなく、むしろ限られた有効性で疾患の症状を治療しているに過ぎません。
CBDは、新しいアルツハイマー治療戦略の第一候補
CBDはin vitroで神経保護作用が認められており、海馬及び皮質の神経変性を防ぎ抗炎症作用と抗酸化作用があります。タウの過剰リン酸化を減らし、ミクログリア細胞の遊走を調節し、さらに、CBDはアミロイドβを介した神経毒性とミクログリア活性化神経毒性から保護することが認められており、APPユビキチン化を誘導することでアミロイドβ産生を減少させ細胞生存率を改善します。これらの特性が、アルツハイマー病に通常見られる多くの病状にCBDが有効に効能を発揮するという事が示唆されています。
引用:https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fphar.2017.00020/full
https://de.cbdmednews.tokyo/report/11/
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